映画が出来上がってみて、そうか、こういう映画になったのか、と思った。1998年に初めてイラクに行き、白血病やがんになった子供たちに出会った時は、劣化ウラン弾の被害に加えて経済制裁で薬がない状況をイラクだけの特別な問題ととらえていた。
とにかく、なんで湾岸戦争から八年も経って病気になるのかよく解らなかった。原因はとにかく、子供達は黙って死に続けていた。病気と薬の副作用でぼうっとして、不思議そうに私を見ていた。この子供達がヒバクシャだと気がついたのは日本に帰って被爆医師、肥田舜太郎にあったからだ。・・・・
・・・・98年に亡くなった、少女、ラシャからもらった「私を忘れないで」と書いたメモがまだ私のファイルに残っていた。このメモをもらってすぐラシャが亡くなり私はおろおろしたし、怒りで頭がどうにかなりそうだった。でもあの時は正直どうしたらいいのか解らなかった。肥田先生が見てきたヒバクの世界が私にも見えて来た時、二人の道行きが始まった。みかけは普通の人と同じだけど身体の中から放射線にやられている人にイラク、日本、アメリカで出会いを重ねていくとなんだか自分もヒバクしてるみたいだぞ、ということが解ってきた。・・・・・・・
ドキュメンタリー映画専門誌「neo」バックナンバーページ ・旬の味覚―自作を語る
『ヒバクシャー世界の終わりにー』鎌仲 ひとみ より
-ドキュメンタリー映画「ヒバクシャ」−世界の終わりに−http://www.nice-tv.jp/~earthday/hibakusha/ より:
【鎌仲ひとみプロフィール】 <インタビュー・リンク
http://junkotanaka.ld.infoseek.co.jp/inter-004-01.html>
1958年生まれ 氷見市出身。
1984年 グループ現代や岩波映画制作所と助監督契約
1991年10月 文化庁芸術家海外派遣助成金を受けて、カナダ国立
映画制作所へ渡る。その後ニューヨークなどで活動。
1995年帰国。以来、フリーの映像作家として活躍。
<代表作品>
1990年 「博士のさがしもの」
1998年 「心の病が癒される時」
1997年 「戦禍にみまわれた子供たちー湾岸戦争8年後の子供達」
「エンデの遺言―根源からお金を問う」
2001年 「がんを生き抜くー希望を支える医療の記録」
その他作品多数
鎌仲ひとみさんfilmographyhttp://junkotanaka.ld.infoseek.co.jp/inter-004-sakuhin.htmlMainichi INTERACTIVE シネマニュースイラクの子ども描く ドキュメンタリー映画を製作
◇「私を忘れないで」 白血病少女最期のメモ
http://www.mainichi.co.jp/life/cinema/kiji/0302/18-04.html「・・・ ラシャさんは鎌仲さんを「カマ」と呼ぶほど親しくなった。日本の子どもたちの生活ぶりを喜んで聞き、緑あふれる自分の村の絵をクレヨンで描いてみせるほど元気だったが、2週間後に容体が急変した。のどがはれ上がり、会話も交わせないほど衰弱した。最後の力を振り絞るように「カマへ。私を忘れないで」と、ノートの切れ端にアラビア語で書いたメモを手渡し、鎌仲さんらが見守る中で亡くなった。
「病院に薬がなく、ラシャは生理的食塩水を投与されていただけ。なすすべがなかった」と鎌仲さんは唇をかみ締める。ラシャさんに突き動かされるように、ドキュメンタリー映画を撮ることを決意した鎌仲さんは昨夏、再びイラクを訪問し、抗がん剤を打つために100キロ先の病院へ通う少年の一家を取材した。イラク南部では、劣化ウラン弾の影響が疑われる白血病患者が増え、医師が「経済制裁で薬がなく、治せる患者も治せない」と苦悩していた。
ラシャさんら二十数人の姿をとらえた映画のタイトルは「ヒバクシャ 世界の終わりに」。米国の核施設近くで被ばくを訴える農家の姿や、広島で被爆した85歳の元軍医のインタビューも撮影した。現在、90分に編集する作業を進めている。・・・」
(毎日新聞2003年2月18日大阪朝刊から)
◇
日本映画復興奨励賞=「ヒバクシャ〜世界の終わりに」
日本映画ニュース
http://multi-cinema.com/news/news040319-5.html◇
第1回文化庁映画賞 文化記録映画優秀賞▽「ヒバクシャ 世界の終わりに」
Web東奥・ニュース/culture-entertainment 20040326
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20040326010039781.aspasahi.com : オフタイム : 映画(2004/03/27)
http://www.asahi.com/offtime/movie/TKY200403270111.html鎌仲ひとみ 「ヒバクシャ HIBAKUSHA 世界の終わりに」上映■3/20-4/2 札幌
http://truce-info.seesaa.net/article/66384.html■3/20-4/2 大阪市
http://truce-info.seesaa.net/article/66384.htmlhttp://www.g-gendai.co.jp/hibakusha/schedule/index.html■3/20-4/23 渋谷ユーロスペース
http://truce-info.seesaa.net/article/66384.htmlhttp://www.g-gendai.co.jp/hibakusha/schedule/index.html■3/30 横浜
http://www.g-gendai.co.jp/hibakusha/schedule/index.html■4/3 恵那 鎌仲ひとみ監督とのトーク&映画「ヒバクシャ」上映会
http://truce-info.seesaa.net/article/78022.html■4/5 宇部市
http://www.g-gendai.co.jp/hibakusha/schedule/index.html■4/11 石巻市文化センター
http://truce-info.seesaa.net/article/81767.html■4/17 札幌
http://www.g-gendai.co.jp/hibakusha/schedule/index.html■4/17 奈良市
http://www.g-gendai.co.jp/hibakusha/schedule/index.html■4/24 石川県羽咋市
http://www.g-gendai.co.jp/hibakusha/schedule/index.html■5/3 加治木音楽ホール
http://truce-info.seesaa.net/article/85245.html■5/8 神戸
http://www.g-gendai.co.jp/hibakusha/schedule/index.html■5/29 新潟県西蒲原郡巻町
http://www.g-gendai.co.jp/hibakusha/schedule/index.html●『ヒバクシャ−世界の終わりに』
監督:鎌仲ひとみ/制作・配給:グループ現代
2003年/日本/カラー/116分
世界中の核汚染の実態を、イラクやアメリカ、日本のヒバクシャたちの肉声でつづったドキュメンタリー。劣化ウラン弾が使用されたイラクで白血病に苦しむ子供たち、広島で被爆しヒバクシャ治療に従事する日本人医師らの日常生活を通して、核の時代に生きる意味を問いかける。
http://www.g-gendai.co.jp/hibakusha/ <--上映スケジュールあり
posted by hana at 16:34
|
TrackBack(0)
|
■News
|

|